2010年5月8日土曜日

新シーア派同盟はメイド・イン・イラン

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☆★新シーア派同盟はメイド・イン・イラン
Iraqiya: Shia alliance made in Iran
アルジャジーラ 2010年5月5日付
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Aljazeera.net
May 5, 2010

 3月7日の国民議会選挙で最多議席を獲得したイラキーヤは、シーア派を基盤とした2つの会派が同盟したのは「イランの指揮のもと」での宗派至上主義の動きだ、と主張した。

 イラキーヤの広報担当ハイダル・アル・ムッラーはアルジャジーラの取材に、「この同盟が結成され発表された経過には、イランの指紋が鮮明に残っている」と語った。

 アヤド・アラウィ元首相に率いられスンニ派の支持を得たイラキーヤは、現職のマリキ首相が権力の座に執着して、イラク国民に負担を負わせている、と非難した。

 ムッラーは、「われわれは決して宗派主義の政府に参加することはない。イラク国民は、その過半数がわれわれの会派に投票した時点で、宗派至上主義を拒否したのであり、われわれの会派にはあらゆるイラクの党派、宗教、民族、宗派が含まれている」と語った。

 法治国家連合・の共同創設者であるハリド・アル・アサディは、その主張に反論し、「実際には、われわれの会派を宗派主義と言いつのる者こそ宗派主義者だ」とアルジャジーラに述べた。

 「われわれはこうした非難を宗派主義者の挑発だと受け止めている。われわれはイラクに文明国家をうち建てる愛国者である」。

 ◆シスタニの最終判断

 両会派の合意協定は、勢力間の論争が生じれば、アリ・アル・シスタニ(シーア派聖職者のなかで最高位にあるイラン生まれでイラク在住の聖職者)が最終判断を下すだろう、と規定している。

 カーネギー財団で中東プログラムの理事長を務めるマリナ・オットウェイ女史は、このような動きを不幸なことだと表現した。

 「イラクの政党でありながら、最終判断を議員以外の人物に委ねるというのは不幸なことだ。シスタニは議員に選出されてないし、選挙に立候補もしてない」と彼女は指摘した。

 「特にイラキーヤほか他のイラクの諸政党にとっては、これはひじょうに危険な動きだ。スンニ派教徒は、シスタニに最終判断を委ねるような政府を、受け入れないだろう。他方、クルドはすべてに目をつむるかもしれない。なぜなら、スンニ派教徒が参加しないなら、大統領ポストはまたクルドに回ってくるだろうから。」

 イラク国内のシーア派2大会派が5月4日に交わした協定は、最多議席を獲得したが議会の過半数には満たない世俗主義のイラキーヤを脇にやることで合意した。

 ◆主導権をめぐる駆け引き

 誰が首相になるかについての協議がシーア派の政党間ですすめられてる、とアル・アサディがアルジャジーラに語った。

 しかし、マリキが首相続投に固執しないことを法治国家連合が受け入れるまで、合意が日の目を見ることはない、と、広く考えられている。

 アル・アサディは、「マリキ氏は判断を会派の指導部に委ねた。すぐにも首相候補を選出する確かな方法があり、誰もがそれを尊重するだろう」と述べた。

 アメリカはこれに直ぐには反応しなかったが、先週、アメリカはイラクの政治家たちに、小異を捨てて、国を治める連立与党づくりを急ぐように要求した。

 新しいシーア派連合会派は国民議会の過半数163議席に4議席足りないが、それでも与党になる可能性はある。

 暫定的な選挙結果では、国民議会325議席のうち、法治国家連合が89議席、シーア派の宗教勢力であるINAが70議席を獲得した。イラク北部の自治区を支配してきた2大政党の連合会派であるクルド同盟は43議席を確保し、前記2大勢力が違いを乗り越えるなら、その連立に参加するだろうと前に述べたことがある。

 しかし、選挙委員会がバグダッドの得票を再集計しており、最終獲得議席は変わるかもしれない。バグダッドは70の議席定数を擁し、選挙のカギを握る州である。

 さらに9人の候補者が当選が有効かどうか裁定を待っている。そのうちの1人はイラキーヤに所属しており、既に失格を言い渡された。


http://www.uruknet.info/?p=65692

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