2010年10月7日木曜日

史上最悪の犯罪

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☆★史上最悪の犯罪の一つ
One of History's Greatest Crimes
by Stephen Lendman 2010年9月26日
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http://www.uruknet.info/?p=70149

September 26, 2010

 アメリカの隠された歴史は醜く、穏やかならざるものがある。どの国もこれに追随できない。イラクに対してだけでも、この20年間にわたって、大量虐殺と破壊、テロル、占領、そして汚染が現在に至るも続いており、それはぞっとする恐ろしい犯罪の連鎖だが、西側諸国の公式談話には取り上げられることもない。

 環境工学を研究しているソアド・N・アル・アッザウィ教授は、『世紀の犯罪--イラク占領と劣化ウラン汚染』と題する報告のなかでそれを取り上げたが、アメリカの犯罪を克明に記録したものとなっている。

 アメリカの戦略的目標について、彼女は次のように説明する。

 ・世界の石油資源と他の天然資源の大半を支配すること

 ・世界の人口の8割が住む3つの大陸が交差する中東地域に、永遠に居座り続けること

 ・もし上記2つの目標が達成されるなら、アメリカが世界経済を支配するか、それに等しい事態になるだろう

 劣化ウランが広い範囲で使用されるなら、その放射能汚染と化学的毒性ゆえに、それは大量破壊兵器と言える。

 食料、空気、水その他を媒介として摂取ないし吸引されると、人体にとりこまれた劣化ウランは何十年も体内に残ることになる。その危険性を報告した既存の論文は、次のURLからリンクすることができる。

http://sjlendman.blogspot.com/2006/01/depleted-uranium-hidden-looming_16.html

 この論文は、劣化ウランの継続的使用は地球の生命を絶滅させるだけの潜在的能力を有しているが、その危険性はまだほとんど知られておらず、1991年の湾岸戦争を皮切りにして、アメリカが戦争を起こすところでは、兵器の一部としてミサイルや爆弾、砲弾、弾丸に使用されるのが常態化している。

 その危険性は、使用後も残存する放射線から派生する。劣化ウランを使用した弾頭が目標物を貫通すると、その衝撃によって、霧のように飛沫化して飛び散り、周囲の空気、水、土壌を汚染する。それは顕微鏡の世界かそれに近い状態で、永久に続く。

 放射能の粉塵となっては大気中に拡散されると、その汚染たるや、激しい頭痛から筋肉痛、疲労全般から重傷の出生異常、感染症、鬱(うつ)病、心血管症、さらには多種多様なガンまで、事実上ありとあらゆる病気を引き起こすことになる。それゆえの身体障害と死も永遠に引き起こされる。

 イラクにおけるだけでも、この20年の間に、何百、いや何千トンもの劣化ウランが使用され、国中を放射線が照射し、一部の地域では他の通常レベルを上回っている。2009年10月、マレーシアのクアラルンプールで開かれた、戦争犯罪をめぐる国際会議における彼女の報告の中では、アッザウィ教授はアメリカとイギリスを非難して次のように述べた。

 「20年間の長きにわたって、意図的に放射能を使った兵器と制裁によって、じわじわと死に追いやられ拷問されてきたが、それはイラクの国民全体をターゲットにしていた。(こうした)兵器の連続的かつ意図的な使用は、汚染された地域においては、一般住民に対して、戦闘終了後も何十年間も健康被害を及ぼすことになるため、人道的犯罪とされている。」

 放射線は、事実として、まだ生まれていない世代に対しても、現在生きている人間に対してと同様、永久に影響を及ぼすのである。

 湾岸戦争の期間には、約320トンがイラク南部で使用され、バスラ一帯を汚染した。湾岸戦争後、包括的な調査が行われ、特にバスラ市内とその周辺で検査された結果は、

 --ガンマ線レベルが異常に高い。

 --39地点で採取された土壌が、自然界での放射線レベルより高かった。

 --用水路の堆積物の表面からも、自然界レベルより2倍ないし3倍の放射線が測定された。

 汚染が広がって、その地域住民の45%以上とイラク軍兵士、そして多国籍軍の兵士に影響が出ている。結果として、劣化ウラン酸化物で被爆した兵士(および一般住民)は、1000人につき70人の割でガンを発症すると観られている。おそらく発生率は高くなり、他の病気や伝染病とのとの合併症もあるだろう。

 その後のバスラにおける追跡調査では、子どものあいだで悪性腫瘍の発生率が5倍以上に増え、1995年以降、現在も注目されるべき事態となっている。

 ※原文では、このあとも報告が続きます。余力があれば紹介するつもりですが、いったん、ここで止めておきます。

イラキーヤはマリキ続投に反対

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☆★イラキーヤはマリキ続投に反対
Iraqiya says 'no' to a Maliki government
UPI   2010年10月4日
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http://www.upi.com/Top_News/Special/2010/10/04/Iraqiya-says-no-to-a-Maliki-government/UPI-20681286211848/

 バグダッド発:

 世俗派の連合会派イラキーヤのスポークスマンによると、マリキ首相が続投するなら、イラキーヤはイラク政府に参画することはないという。

 元暫定首相のアヤド・アラウィが率いるイラキーヤは、3月に行われた選挙において、2議席差で第一党の座を獲得したが、単独で政府を形成するのに必要な過半数には及ばなかった。

 イラキーヤの広報担当であるマイスーン・アル・ダムルジは、イラクの法律によると、まず政府を形成する権利は世俗派政党(イラキーヤ)に与えられた、と強調した。

 シーア派のムクタダ・サドルに従うイラクの政党は、1日、マリキ続投を支持している、と発表した。しかし、ロンドンで発行される日刊紙『アッシャルク・アル・アウサト』は、一定の譲歩があるだろうという。

 趨勢はマリキに有利で、イラク政府の与党形成に必要な過半数163議席に、数議席足りないだけである。サドル信奉者は3月の総選挙で総議席の約1割を獲得し、バグダッドの政界に重要な影響力を持つことになった。

 しかし、アメリカ政府はサドル勢力に大きな影響力を与えることには反対している。イラク戦争の初期においては、サドルはアメリカの軍事行動の攻撃目標になったこともあった。

 選挙後に政府が樹立されるまでに要する期間は、10月1日時点で、イラクが最長記録を更新することになった。これまでの記録は、1977年にオランダで記録された207日だった。