2010年6月2日水曜日

女と子ども専用の秘密監獄

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☆★女と子ども専用のイラクの秘密監獄
Secret Iraq prison for women and children
クリスチャン・サイエンス・モニター 2010年5月26日付
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http://www.csmonitor.com/World/Middle-East/2010/0526/Witness-Secret-Iraq-prison-for-women-and-children

By Jane Arraf & Mohammed al-Dulaimy
May 26, 2010

 イラクのムサンナ陸軍基地は、女性と子どもを秘密収容所に収監している、とイラク人目撃者が証言した。その中には、アルカイダの容疑をかけられた者の家族もいて、自白を迫られているという。

 ムサンナ陸軍基地のどの収容所にも、子どもが一緒に収監されている気配はなさそうだ。しかし、イラク治安部隊のメンバーが話したところでは、5月半ばまでは、ここにある仮設の拘留施設で子どもが遊んでいるのを目にした、という。

 彼は幼児の泣き声とチバという3歳児のことを思い出しながら、「子どもたちが釈放されたのならよいが」と言った。「こんなこと自分の妻子には話せない」。

 ムサンナの施設は、基地内の別の収容所が閉鎖されたあと、何週間も運営されていたように思われる。閉鎖された収容所には400人以上が投獄され、拷問された者も何十人もいた。

 信頼できるといわれる目撃者は、自分と何人かの同僚はつかまった女性と子どもを見て悩んだ末に、危険をおかして西側諸国の出版関係者に話をした、と語った。彼は匿名を条件に話した。

 「女性とその子どもたちが拘束されている場所には、近づくことができない。女性の尊厳はイラク人の尊厳である」と彼は言う。

 少なくとも6人の女性と8人の子どもが収容されていて、そのなかにはイラクのアルカイダ指導者と見られている容疑者2人(オマル・アル・バグダーディとアブ・アユブ・アルマスリ)の妻が含まれている。その2人の女性は、夫が4月の空爆で殺されたとき、子どもと一緒に捕らえられた。

 国防省の広報担当官は当時、子どもが収容されていることを認めていた。もし母親が逮捕された場合は、3歳未満の子どもは同じ収容施設に居ることが許される。

 <妻を連れてこい>

 女性たちは容疑者の可能性があれば尋問されるが、そうでなければ夫から自白を引き出すために利用される。男たちに自白させるため、女性に恫喝が加えられることは、人権グループからしばしば報告がなされている事例である。

 「4日前、ある男が自白を拒否すると、彼ら(=尋問者/訳注)は妻を連れてこいと言った。彼らは妻を近くの部屋に入れて殴ったので、男には妻の悲鳴が聞こえた」という目撃証言がある。「彼らは男のところへ戻り、もし自白しなければ、今度は妻をレイプするぞ、と脅した」。

 イラク軍第6師団の第54旅団には、暫定的な拘留を行うための部隊が付設されていると言われる。その部隊はバグダッドで対ゲリラ作戦を主導してきたが、さらに全国的に展開している。この旅団の情報収集部隊に所属する尋問官は、尋問を行うに際しては、バグダッドの作戦司令部にある中央調査本部から指示を受けて女性を脅迫していると言われる。

 国防省の人権担当官と司法省は、この問題へのコメントを控えた。

 彼もその同僚も、国際的な人権団体が収容所を訪問するのを見たことがないという。あるとき、人権省の職員がその旅団の収容所を訪問し、ある収容者が消えたことについて尋ねたが、釈放するように言われたと回答があった。

 証言者は、イラク軍は米軍と共同の作戦本部を設置しているが、イラク兵は米軍に拷問には目をつむるよう求めている、と言った。

 彼は、鉄の棒に手錠でつながれたり、電線のつながった黒い頭巾をかぶせられて電気ショックを加えられていたり、容疑者が拷問されているのを4例目撃したと語った。最後に見たのは今年4月だった。

 「私はこうした拷問を見たとき、自分に自問自答したよ。サダムの時と何が違うんだ? もし自分がこんな拷問を受けたら、拷問をやめさせるたには何でも<白状>するだろう」。

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