2011年3月14日月曜日

世界の地震報道=外国記者が見た地震の被災と原発

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☆★BBC(英国) トップページ 21:30現在
Japanese crisis worst since WWⅡ
日本は第二次大戦以来の惨劇に
http://www.bbc.co.uk/news/
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http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-12726297

 菅首相は日本は第二次大戦以来の厳しい危機に直面していると述べた。日本は地震と津波の余波、そして大きくなる原発の危機的状況とたたかっている。

ライブ映像
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-12307698

 要点
・日本政府は、地震で損傷した福島第1原発の2号炉建屋で、爆発の可能性があると警告した。しかし、プルトニウムとウランを収納する原子炉は、金属製容器で保護されるはずだ、と言った。

・福島第1原発と同第2原発(どちらも福島県内)の周辺地域から、20万人以上が非難しつつある。

・地震で1300人以上が死亡したと思われるが、警察は宮城県だけでも死亡者は1万人を超えるだろうと警告した。

・全体的には、30万人以上が避難生活を送っている。

・米軍の艦船3隻が、沿岸で救援にあたっている。


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☆★アルジャジーラ(英語版) トップページ
日本は核の非常事態
Japan on high nuclear alert
http://english.aljazeera.net/
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http://english.aljazeera.net/news/asia-pacific/2011/03/20113130540539552.html

(動画映像あり)

 部分的なメルトダウン(炉心溶融)が一つの原子炉で進行中かもしれない、と日本政府高官が語った。壊滅的な地震と津波が1万人ほどの死者を出したあと、原子炉の操作スタッフは、福島第1原発の温度を下げようと必死の努力を続けている。

 枝野官房長官は、12日の記者会見で、福島3号炉では部分的なメルトダウンの「可能性が高い」と語った。

 原発から半径20キロ圏内の地域には、約17万人に退避命令が出された。


迫り来る日本の核危機
Japan's looming nuclear crisis
http://english.aljazeera.net/programmes/insidestory/2011/03/201131371952701327.html 

 (ここでも動画映像があります。)

世界が日本に救援チームを派遣
World sends relief team to Japan
http://english.aljazeera.net/news/asia-pacific/2011/03/201131215472352519.html


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☆★原発でメルトダウン発生の可能性
Meltdown may be occurring at nuclear plant, Japanese official says
ロサンゼルスタイムズ 2011年3月12日 米東部時間
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http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fgw-japan-quake-meltdown-20110312,0,2889362.story

 「可能性はある。われわれはメルトダウンの可能性を認める」と、日本の原子力関係機関の幹部がCNNとのインタビューで語った。そして彼は、12日夜に原発近くで行った放射能測定に基づいて話している、と付け加えた。
 
 しかし駐米日本大使は、CNNに、メルトダウンの兆候は何もないと語った。

 ・・・略


※補足: ここに登場する原子力関係機関の幹部というのは、記事にもこのあとに出てきますが、経産省原子力安全・保安院の坂内俊洋氏のようです。世界のマスコミが福島原発の事態に大きな関心を向けるのも、この「メルトダウン」発言のためのようですが、他方では、すぐに駐米大使が、その「メルトダウンの可能性」を確証にもとづくものではない、と否定した。

 事態を正確に、正直に公表すべきことが優先課題であるという事実は、民主党政府になっても一向に変わりないようです。もし「メルトダウンの可能性」が事実であるなら、これは文字通り、世界のトップニュース。それだけの非常事態であることは間違いありません。 



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☆★燃料棒の冷却に懸命の努力、2度目の爆発の可能性も
Workers scramble to cool reactors; official says 2nd blast possible
CNN 2011年3月13日 
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http://www.cnn.com/2011/WORLD/asiapcf/03/13/japan.nuclear.reactors/index.html?hpt=T1&iref=BN1

 日本政府が原発で2度目の爆発の可能性を警告するなかで、労働者は2つの原子炉で燃料棒を冷却するために懸命の努力を続けた。

 地震の影響は、死傷者の数から福島原発の核の懸念に至るまで、第2次大戦後の「日本で最も過酷で深刻な危機」に至らしめた。



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☆★日本は複数の原子炉のメルトダウン回避に懸命
Japan races to avert multiple nuclear meltdowns
AP通信 38分前 (現在は日本時間3月12日23:22)
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http://news.yahoo.com/s/ap/20110313/ap_on_bi_ge/as_japan_earthquake_nuclear_crisis

 政府が複数の原子炉のメルトダウンの危機回避に懸命になり、また放射能汚染の可能性が広がり17万人の住民が地震と津波に襲われた沿岸部から非難するなかで、日本の核危機は緊張を増している。

 原発の運転作業員は、部分的なメルトダウンの可能性が指摘された一連の原子炉で、事態が悪化するのを避けようと、温度を下げるために必死の努力を続けている。

2011年3月5日土曜日

バグダッドでも抗議デモ

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☆★抗議の群衆がバグダッドに集まる
Protesters converge on Iraq capital
アルジャジーラ.イングリッシュ 2011年3月4日発
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http://english.aljazeera.net/news/middleeast/2011/03/20113492534217409.html

 車両の通行止めによって、人々は首都の中心部にむけて何時間も歩くしかなかったものの、何千もの人々が汚職と失業に抗議するために、バグダッドのタハリール広場(解放広場)に集まった。

 アルジャジーラのジェーン・アラフ記者はバグダッドから、治安部隊が抗議の群衆に解散を要求しているため、状況は緊迫しつつある、とレポートした。政府機関が集中するグリーンゾーンに向かう橋は、通交禁止とされた。

 バグダッドじゅうの橋には、当局によって、コンクリートのブロックが設置された。

 「ここで私たちが目にしている光景は、民衆の要求が明確になったとき、政府がそれに回答するであろうことの一端である」とアラフは語った。

 イラクにおける抗議デモは規模が次第に大きくなっており、その理由の一つが、マリキ首相が樹立した連立政府の不安定性にある。

 イラク人は、フセイン政権が倒された後に出現した民主主義の実質に、ますます嫌悪感を強めている。

 「これは新しい民主主義であり、型破りの民主主義ではあるが、駆け引きでは全くない」と彼女は言う。

 「最初は、・・・人々はエジプトとチュニジアのデモを見守っていた。そこで彼らが触発されたことは、特に若者たちは、もし自分たちがデモを行って自分の権利を主張したら、おそらく、何かが変わるだろうということだった」。

 バグダッドで行われた抗議デモは、港町バスラや信仰の地ナジャフも含めて、金曜日にイラク全土で行われた多くのデモの一つであった。

 イラク南部のバスラでは、約1000人がバスラ州議会ビルに集まって、腐敗した役人と公共サービスの貧しさに抗議した。イラクの治安部隊は、民衆を解散させようとして、放水と警棒を使った。

 バスラでは、先週の抗議デモによって、州知事を辞職に追い込んだ。今週は、民衆は州議会の解散と水・電気などの供給改善を要求している。

 抗議デモは、先月来、イラクでも行われているが、抗議の民衆は、米軍が侵攻してサダム/フセインを追放した後の8年間、民衆の日々の生活に改善の兆しが見えないことに不満を強めている。

 最も大きな抗議デモは、先週の金曜日に行われたもので、この時、少なくとも17の都市と町でイラク人がデモを行った。この日、(治安部隊との)衝突によって、合計で16人が殺され、130人以上が負傷した。

 エジプトとチュニジアの革命に魅せられた民衆は、要求を行政サービスの改善と賃金の保障、汚職の一掃に集中させた。

 「この8年間、わが国は崩壊し、政府は国民に公共サービスを提供できなかった。何千人もの若者が失業している。」と、バグダッドでデモに参加したバヒャト・タリブは指摘した。

 彼は、バグダッドの東側に広がるサドル・シティーから、8個所の検問所をすりぬけて広場にやってきた。治安部隊には、仕事に行くのだと説明しなければならなかったが、そうしなければ通してもらえなかっただろう、と彼は言った。

 彼はタハリール広場に集まった500人のうちの1人だが、取り囲む治安部隊の方が多そうに見えた。

 カラダ地区の近くからタハリール広場まで歩いてきたファイサル・ハミドは、「政府が宗派至上主義者に根ざしている以上、国民は改善を見届けるまで抗議を続けるだろう」と言った。

 イラク政府は、デモが統制できなくなる可能性を恐れており、デモに参加する人数を制限するために、取り締まりを厳しくしている。

 広場に向かう脇道は治安部隊の車両によって封鎖され、バグダッド市内の上空にはへりが旋回している。

 デモが始まる前に、イラク政府はデモに汚名を着せようとして、参加者の背後にはフセイン支持者かアルカイダがいる、と非難した。この警告は、人々をデモから遠ざけ、参加者には疎(うと)ましいレッテルを貼ろうとするものだった。

 財務省の職員アマル・ジアドは、このような当局の試みを一蹴し、「われわれはバース党員ではないし、公共サービスのような、単純な権利を要求しているだけのイラク人だ」と語った。

 デモ参加者は自分たちを守る手段を講じたが、それは多くの人々が治安部隊に感じている不信感を示していた。

 サドル・シティーの住民であるカミル・アル・アサディは、広場に集まってくるデモ参加者をチェックする委員会を起ち上げた。彼らは治安部隊がデモ参加者の中に手先を送り込んで、やっかいごとを引き起こさせるのを警戒していたのである。

 「僕たちはイラクの治安部隊を信じてないので、委員会を作って、ナイフや武器を持ち込む者がいないように参加者をチェックした」と彼は説明した。